中1 理科・地学野外実習
2014.10.02
10月1日、都民の日のお休みを利用して中1の希望者48名は富士山東南麓から静岡県三島市へと巡る野外巡検に行きました。テーマは「三島溶岩と湧水から日本列島の自然の恵みと災いを学ぶ」というもので、1万1000年前に噴出した三島溶岩をたどりながら雄大な富士山と噴出した溶岩がつくる地形、湧水群などを観察しました。火山分野については、2学期中間試験後に授業内で扱っていく予定です。本物の自然に触れ、体験することで、興味関心も向上したのではないでしょうか。ぜひ今後の学習にも生かしていってほしいと思います。
STOP1 水ヶ塚駐車場
宝永火口や、二ツ塚などの側火山群が富士山の山腹、山麓に観察できるポイント。この日はあいにくの曇り空で富士山の姿はほとんど見ることができませんでしたが、看板の写真を見ながら宝永噴火や宝永山について、また、火山噴出物などについて説明をしました。
STOP2 駒門風穴
溶岩流の内部が流れ去ることでできた「風穴」で、溶岩鍾乳石や肋骨状溶岩などの特徴的な構造を観察しました。
STOP3 景ヶ島渓谷
「屏風岩」と呼ばれる柱状節理の発達した岩体を観察しました。柱状節理とは、溶岩が冷えて固まるときに体積の収縮に伴って、規則的に柱状の割れ目が成長したものです。ダイナミックな構造に、みな圧倒されていたようでした。
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STOP4 楽寿園
三島溶岩の末端部が露出している場所で、粘性の低い玄武岩質の溶岩が冷え固まることで縄状に固結した様子も観察できます。また、富士山周辺に降った雨水が湧き上がってきている場所でもあり、きれいな水をたたえた「小浜池」が見られます。しかし、この小浜池の水位は、地下水位の季節変動によって上下しており、昭和37年以降は地下水の豊富な夏以外は枯渇しているため、この日もほとんど池は枯れた状態でした。
STOP5 柿田川
柿田川湧水は日本でも有数の規模を誇るもので、非常に美しく清澄な水が一日に1000万m³以上も沸いています。溶存酸素が多く、飲料水としての味もとてもよいものでした。